症例38 歳女性,子宮筋腫に対する手術のために硬膜外麻酔を施行した。Th10/11 からの穿刺が困難であったが,Th11/12 からの穿刺は容易で合併症なく手術は終了した。また手術終了後に頭痛や四肢運動制限などの合併症を示唆する症状は認められず,翌日の訪室時にも異常所見は認められなかった。しかし術後4 目に頭痛と嘔吐が出現し,その後も症状の改善を認められないため当科紹介となった。当院脳神経外科で脊髄MRI 検査やIn-DTPA による脳槽撮影などの各種検査が実施され髄液漏出が診断されたため,硬膜外血液パッチ療法を施行され,症状が改善し術後45 日目に退院となった.