松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
巨脾を呈したmantle cell lymphomaの一例
錦織 優前田 佳子上野 敏克堀 郁子謝花 正信原田 祐治泉 明夫前迫 善智大野 仁嗣
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2001 年 5 巻 1 号 p. 55-60

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抄録
61歳女.左上腹部膨満感,同部圧痛を主訴とした.巨大脾腫を呈したが,表在リンパ節は触知しなかった.末梢血・骨髄でリンパ球の増殖はなく,形態異常もないが,末梢血リンパ球表面のκ/λ比偏倚によりリンパ腫の白血化を疑い,脾原発リンパ腫と考えて摘脾を施行した.その組織像およびcyclin D1の陽性所見により,mantle cell lymphoma(MCL)と診断した.MCLは,現行の治療では治癒に至らず,予後は悪いとされているが,本例の腫瘍細胞は形態的に核のくびれのない小リンパ球様で,染色体異常もなかった.無治療で慎重に経過観察を行っているが,術後6ヵ月後も諸症状は軽快している.しかし末梢血リンパ球のκ/λ比偏倚は,なお残存している
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© 2001 松江市立病院
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