抄録
大阪ガス(株)は,平成21(2009)年10月,神戸市,(株)神鋼環境ソリューションと共同で,神戸市東灘処理場で発生するバイオガスを都市ガスとして活用するための共同研究事業を実施することを決定した。この共同研究事業においては,都市ガス仕様に精製した下水汚泥由来のバイオガスが直接都市ガス導管に注入され,都市ガス導管を通じて,広くガスの需要家に供給されることとなる。本事業は一般社団法人都市ガス振興センターの「バイオマス等未活用エネルギー実証試験費補助金」を活用して行われる。また,生ごみの高効率バイオガス化技術の開発として自治体が回収した生ごみを対象に,乾式メタン発酵―超高温可溶化技術の実証を行っている。京都バイオガス化技術実証研究プラントで1日1ton程度のごみ投入を行う連続運転を行った結果,超高温可溶化技術の導入効果としてバイオガス発生量20%増,有機性残渣発生量50%減,および排水処理量50%減という目標値を達成した。