抄録
土地造成型埋立類型は,不活性もしくは活性が非常に低く,有害性も低い廃棄物・副産物を用いて早期に土地造成を図り,利用価値の高い土地資源を提供することを目的として提案する埋立類型である。本報では,土地造成型埋立類型において埋立材料に要求される性能指標を利用用途ごとに整理するとともに,適用が有望である廃棄物・副産物材料を抽出した。次に,土地造成型埋立に量質両面で適用性が高いと考えられる建設発生土を対象として,港湾域において大規模土地造成を行う場合の実現性を,環境コストを考慮した経済的観点から検証を行った。さらには,廃棄物・副産物を用いた土地造成における環境影響評価の考え方として,近年の関連指針で示されている現場の状況や利用形態を考慮しうる環境影響評価の枠組みとその事例を紹介する。