廃棄物資源循環学会誌
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特集:食品リサイクル特集
南但地域における可燃ごみのバイオガス化と焼却のコンバインドシステム
高岡 好和河村 公平角田 芳忠
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2014 年 25 巻 1 号 p. 36-42

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抄録
南但広域行政事務組合は兵庫県北部の但馬地方に位置し,南但クリーンセンターは,環境省循環型社会形成推進交付金を受けた高効率原燃料回収施設として,2013 年 5 月に竣工した (発電設備を除く)。この施設は,高温乾式メタン発酵によるバイオガス化設備と焼却による熱回収設備のコンバインドシステムであり,自治体施設では国内で最初に竣工したものである。また,搬入されるごみを施設内で機械式破砕選別する方式を採用し,住民によるごみの分別収集を必要としないという特徴がある。さらに,FIT (再生可能エネルギー固定価格買取制度) による電力買取制度を利用したバイオガス発電設備としても注目を集めている。
 本稿では,小規模ごみ処理施設におけるバイオマスエネルギー利活用の先進的なモデル事例として,施設建設までの経緯,FIT への対応,施設概要,破砕選別装置と選別ごみ,メタン発酵設備,施設全体の物質収支と電力収支について報告する。
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© 2014 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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