抄録
一般廃棄物の焼却主灰からの金属回収を念頭に置き,ガス化燃焼の前処理としてのキルン炉より排出される焼却主灰を対象に,ある典型的な物理選別フローで処理された各種産物の分析を行い,その処理の各工程における各種成分の挙動の相関性を検討して,各元素のフィード中での存在状態,各種産物の特徴を把握し,物理選別における破砕・粉砕を含めた各工程の意義を明らかにし,上記目的に沿った物理選別フロー構築に関する留意点を提示した。
具体的には,燃焼中には金属 (特に鉄) 相の表面酸化が起こるため,それら酸化物相の剥離 (単体分離) を促進するための粉砕技術の適用が必要であること,選別段階では,エアテーブル選別が重金属類,特に金等の貴金属の濃縮に効果的であること,また,破砕・粉砕段階では金属酸化物相の選択粉砕が起こるので,それらを事前に除去することが重要であること,ただし,細粒には Au が濃縮しているので,これは別途回収の必要があること,などを指摘した。