廃棄物資源循環学会誌
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特集:熱処理残渣の資源化と課題
都市ごみ焼却残渣の土木資材としての利用とその課題
乾 徹 勝見 武
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2018 年 29 巻 5 号 p. 392-399

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抄録
都市ごみ焼却残渣を土木資材として有効利用することを目的とした研究開発は長年にわたって取り組まれている。しかし,各種スラグ類や石炭灰といった他の再生資材と比較すると,土木分野における利用が普及している状況とはいえない。本稿では,他の再生資材を対象とした有効利用の指針等をレビューし,都市ごみ焼却残渣を原料とする再生資材を土木資材として利用する際に必要となる条件や品質管理の考え方を課題とともに整理した。さらには,都市ごみ焼却残渣の土木資材としての利用可能性を示す観点から,東日本大震災後の災害廃棄物焼却残渣の造粒固化物の利用事例や品質管理の考え方,さらには埋立処分場の跡地を土地資源として利用することも一種の土木用途での利用であるという認識に基づき,埋立地盤の強度・変形特性に関する既往の研究を包括的に紹介する。
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© 2018 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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