廃棄物資源循環学会誌
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特集:生体異物の代謝から見通す化学物質との共存と棲み分け
ダイオキシン類のリスク管理
――AhR に着目したアプローチと類縁化合物への展開――
鈴木 剛
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2019 年 30 巻 3 号 p. 179-185

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抄録

2002 年の 「持続可能な発展に関する世界首脳会議 (WSSD, World Summit on Sustainable Development)」 では,有害化学物質の管理について 「予防的取組方法に留意しつつ,透明性のある科学的根拠に基づくリスク評価手順を用いて,化学物質が人の健康と環境にもたらす著しい悪影響を最小化する方法で使用,生産されることを 2020 年までに達成することを目指す」(WSSD2020 年目標) ことが合意されている。国際社会は,WSSD2020 年目標の達成を目指して,ダイオキシン類を含む有害化学物質の管理政策を進めている。本稿では,国際的な化学物質管理の潮流を整理してダイオキシン類対策の位置づけを明確にした上で,芳香族炭化水素受容体 (AhR) に着目したダイオキシン類のリスク管理の実際やダイオキシン類と同様の性質 (構造類似性,AhR 結合活性,環境残留性や生物蓄積性) を示す類縁化合物への展開について紹介する。

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© 2019 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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