抄録
再生可能エネルギーのなかでその中核をなす太陽光システムの発電量は,経済産業省のエネルギー政策において全体の 7 % に上っており,太陽光システムの社会的な必要性は常態化している。しかしながら,使用済み太陽電池モジュールの取り扱いは,制度的にも技術的にも未だ常態化していない。豪雨災害,震災,台風等による災害廃棄物への対応は,既に始まっている。東芝環境ソリューション (株) は,産業廃棄物処理会社として,使用済み太陽電池モジュールの健全性を評価する技術を開発し,リユース可能と評価した太陽電池モジュールを,発電施設や発電機器に活用する事業を進めている。また,当社は,使用済み太陽電池モジュールの資源や有害物を定量する技術や破砕・分離等のリサイクル技術を開発し,これらを用いた適正処理事業,さらに,評価システム,リサイクル機器を販売する事業を進めている。これらは,資源の有効活用,環境負荷低減とともに CO2 削減の効果が得られている。