廃棄物資源循環学会誌
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特集:廃棄物資源循環分野における国際協力の近年の動向 (その2) 後発開発途上国支援
アフリカ諸国における福岡方式 (Semi-aerobic Landfill Concept) による技術移転
――Lack of 6Ms の下での埋立地改善技術――
松藤 康司
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2020 年 31 巻 2 号 p. 132-140

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抄録
昨今,地球温暖化の下で,多くの国々において大規模な災害が発生し大きな社会問題となっている。特に,近年急激な都市化と人口増加の著しいアフリカ地域において廃棄物問題が深刻化し,廃棄物の埋立地への技術対応が求められている。
 しかし,高度成長期の下では,廃棄物対策への政策の優位性は低く,依然として Lack of 6Ms (金・物・人・維持・管理・やる気の不足) の状況で,多くの埋立地はオープンダンピングが一般的で,このような埋立地は,異常気象の豪雨によって環境汚染や崩落事故が多発し,社会問題となっている。
 こうした中で,筆者らは UN-HABITAT 福岡事務所から,「福岡方式による埋立地の技術支援」の要請を受け,現在アフリカ地域で複数の埋立地の改善事業を行っている。本稿では,ケニアにおける「福岡方式による埋立処分施設建設事業」とエチオピアにおける「崩落事故現場における廃棄物埋立地緊急改善事業」の技術移転事例を紹介する。
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© 2020 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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