抄録
廃棄物・資源循環分野において,さらなる 3R の推進と資源効率の向上,労働力不足への対応とそのための労働安全の確保,労働環境の改善等が求められている。本稿では,(独) 環境再生保全機構環境研究総合推進費 (3-1905) において進めている研究を紹介する。静脈系サプライチェーンの最適マネジメントのために適用可能な ICT・AI の導入ポテンシャルを検討し,その効果を明らかにすることを目的とした研究である。①ICT・AI の活用による排出・処理事業者間インタラクション実現による資源循環の効率化および適正処理の推進,②産業廃棄物のエネルギー利用高度化を想定した需給マッチングの最適化,③産業廃棄物のサーマルリカバリープロセスへの ICT・AI 導入による施設の維持・管理の高度化,④情報通信技術の活用による廃棄物処理事業における生産性の向上と適正処理推進のための安全管理の高度化,以上 4 つのサブテーマを設定して進めている。