抄録
肥料法改正にともない,畜産排せつ物を中心とした幅広い有機資源の普通肥料等との混合が可能となった。特に畜産排せつ物の発生場所が偏在することよる需要地との距離的制約を解消し,広域流通が可能となる肥料流通システムへの期待が高まっている。しかしながら,堆肥を活用した肥料製造は,立地条件,製造設備,製造ノウハウ等の制約があり,法制度改正による製品化が可能な肥料メーカーは限定され,農耕地への施用方法を含めて課題が多い。堆肥を活用した肥料製造の現状を踏まえて,スマート技術を併用した近未来の施肥マネジメントについて論じる。