2021 年 31 巻 1 号 p. 8-12
2018年のサッカーロシアWカップでは日本代表の登録メンバー23人の内、15人が欧州クラブから選出された。2010年の南アフリカWカップでは海外組が4人であったことから考えても、これは驚異的な躍進である。一方、伝統的に化学の強豪国である日本では、古くから博士号取得後またはPh.D.取得を目的に海外の研究機関で働くことが珍しくない。これから海外で留学生活を送られる方もおられるだろう。目的はさまざまだと思うが、重要なのは、サッカー界がそうであるように自分の市場価値を上げてステップアップすること、延いては日本社会そのものの市場価値を上げることではないだろうか。