抄録
2007年にNanyang Technological University Singapore(NTU)の当時新設されたばかりの化学・生物化学科に赴任して、早いもので約14年の歳月が経った。その間、有機化学者として、研究や教育に携わってきただけでなく、学科主任やNTU research council(NTU-RC)の化学系committeeのchairmanとして大学のマネージメントに従事することで、いろいろな経験を積むことができた。本稿では、NTUおよびシンガポールにおける研究・教育活動に関する現状や最近の話題を、主に筆者の研究分野(化学、有機合成化学)の視点から述べる。