医学教育
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特集 医師国家試験へのコンピュータ制の導入の検討
5. 21世紀の医療人養成と医師国家試験CBT化
河北 博文上田 茂栗原 博之
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2022 年 53 巻 3 号 p. 237-241

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抄録

 我々は厚生労働科学研究にて, 動画や画像, 音声ファイルを取り入れた標準化された質の高い医学教育コンテンツを作成して, 医学生から臨床医までが広く利用できる体制を整備すること, および将来のCBT医師国家試験の実施に向けて, CBT化された試験問題を作成し, 実際にトライアル試験を行い, 課題およびその対応策などについて研究して, 実施に関して提案することを目的に研究している.  医師国家試験のCBT化に関しては, 現行の国家試験の出題範囲に基づき, 動画や画像, 音声ファイルなどを取り入れた問題を作成し, インターネットを介したCBT試験システムにより, トライアル試験を全国の10大学の協力のもと実施した. 動画などスムーズに再生でき, システムトラブルもなく, 概ね円滑に実施した.  この研究を行うにあたっては, これまでの医師国家試験の取組みの延長で考えるのではなく, また単に技術的な取組みとして捉えるべきでないと考えている. また, 2040年にはAIによる診断技術の進歩や患者の医療に関するリテラシーが大きく変わることが予見されることから, それらに対応できる医師の力量が問われる.  このため, 将来のあるべき医師像を見据えて医学教育コンテンツやCBT医師国家試験の試験問題について検討を行うことが基本となる.

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© 2022 日本医学教育学会
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