2006 年 37 巻 3 号 p. 153-158
米国カルフォルニア大学サンディエゴ校の医療 (患者) 安全教育担当者を交えて「日米の医療 (患者) 安全教育の現状について」をテーマとした座談会を行った. 米国においても, 医学生の安全教育とその方略に関するコンセンサスは得られていない. さまざまな教育法やツールが検討されているが, 講義は最小限として, グループ・ディスカッションやロールプレイなどの演習を主体とするカリキュラムが推奨されている. また, 近年では, 多職種の医療従事者の役割を含むシナリオに基づいたドラマ演出も注目されている. これらの演習活動を通して, 事例の分析能力と危険予知能力を養成することが最も重要と考えていることが明らかとなった.