抄録
2012 年度より実施された新たな高等学校学習指導要領において,数学A にオイラーの多
面体定理が加わったため,いくつかのオイラーの多面体定理に関する教材を開発した.凸でない
多面体の見取図においてオイラー数を求めるためには,頂点・辺・面の個数を正確に数えること
が重要であるが,頂点・辺・面の個数を大学生に数えさせたところ,正答率が低かった.このよ
うなことから,大学生の解答内容および誤答を分析した結果,解答方法と頂点・辺・面について
の誤った図形認識にそれぞれ共通点があることが判明した.