数学教育学会誌
Online ISSN : 2434-8899
Print ISSN : 1349-7332
切断中心性の教材開発への応用
RSA 暗号システムの教材化を例として
佐々木 隆宏
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2018 年 59 巻 1-2 号 p. 43-51

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抄録

第4 次産業革命を間近に控えた今日,人工知能,データ・サイエンス,情報セキュリティ ーに関する人材育成が日本における喫緊の課題である.人材育成の一端を担う数学教育に おいても,高校生がこれら諸領域に興味をもつ教材を開発することが必要である.平成 2009 年に改訂された高等学校学習指導要領の数学Aにおいて「整数の性質」が扱われるよ うになり従前の課程よりも整数をより深く学ぶ高校生が増えたことを受け,RSA 暗号シス テムの教材開発が行いやすくなっている.RSA 暗号システムは初等整数論の知識で学習が 可能なだけではなく,現在の社会において用いられている暗号システムにおいても重要な 位置を占めていることから,人材育成,数学教育いずれの視座からみても学習する意義の ある教材である.しかしながら,学習に必要な概念や知識が多いことから学習者に認知的 負荷をかけることになる.そこで,本研究ではダイレクト・アプローチ(4.3.1 節)により学 習者の認知的負荷を軽減させたRSA 暗号システムの教材開発を行った.

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© 2018 (一社)数学教育学会
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