衛生動物
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グァテマラにおけるオンコセルカ症媒介ブユ幼虫防除薬剤選定の予備実地試験
田原 雄一郎中村 譲A. J. Onofre OCHOAPedro A. MOLINA高橋 弘
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1982 年 33 巻 4 号 p. 369-377

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抄録

グァテマラにおけるオンコセルカ症媒介ブユ幼虫防除のための予備実地試験を, 1978年同国のエスキントラ県サンビセントパカヤ郡のラバデロス川とパハル川で実施した。供試薬剤はテメフォスとフェニトロチオンの50%乳剤, 50%水和剤および10%固型剤であった。10分間流水量当たり1ppm(主成分)の投入ではテメフォスがフェニトロチオンより有効であったが, テメフォスの3製剤間には顕著な効力差は認められなかった。テメフォス固型剤は山間部で使用するとき, 使用簡便, 運搬容易などの利点がある。殺虫剤投入河川では2週間以内に老熟幼虫や蛹は出現しなかった。この結果をふまえ, テメフォス固型剤を2週間隔で河川に投入することを提唱した。

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© 1982 日本衛生動物学会
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