日本組織適合性学会誌
Online ISSN : 2187-4239
Print ISSN : 2186-9995
ISSN-L : 2186-9995
総説
第1回 HIV/AIDS感受性とゲノム多様性
中島 敏晶木村 彰方
著者情報
キーワード: HIV1, AIDS, 遺伝子多型
ジャーナル フリー

2008 年 15 巻 1 号 p. 39-50

詳細
抄録

「はじめに」 後天性免疫不全症候群(Acquired Immune Deficiency Syndrome:AIDS)は, レトロウイルスに属するヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus:HIV)が免疫細胞に感染し, 後天的に免疫不全を起こす免疫不全症候群である. 1981年に米国において第1例が報告され, 1983年にフランス・パスツール研究所のMontanierらのグループによって, HIVが病原体として分離・同定された. その後急速に患者数が拡大し, これまでに全世界で5,000万人以上が感染, すでにその約3分の1が死亡したと推測され, 全世界に深刻な健康被害をもたらしている. 一方, 国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界保健機関(WHO)の2007年の最新推計によれば, アジア, アフリカ諸国を中心とした感染者数の増加は頭打ちになったとの見方が示されている.

著者関連情報
© 2008 日本組織適合性学会
前の記事 次の記事
feedback
Top