日本組織適合性学会誌
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総説
補体C1qを用いた血液型抗A/B-IgG抗体検出の有用性
石塚 敏安尾 美年子小林 悠梨三浦 ひとみ甲斐 耕太郎岩藤 和広村上 徹北島 久視子中島 一朗渕之上 昌平
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2016 年 23 巻 1 号 p. 39-44

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抄録
ABO血液型不適合生体腎移植は,術前に血液型抗A/B抗体を出来るだけ除去することが移植腎生着には重要であると考えられてきた。しかし,抗体価に関係なく稀に超急性拒絶反応により移植腎喪失症例が存在する。
我々は,血液型抗A/B-IgG抗体の免疫学的なメカニズムを解明するため補体結合性のある血液型抗A/B-IgG抗体を測定した。その結果から補体結合性のある血液型抗A/B-IgG抗体の陽性率が高い症例は移植予後の腎機能不良または腎機能喪失症例であった。今後,ABO血液型不適合生体腎移植において重要な検査法になると示唆される。
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© 2016 日本組織適合性学会
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