Medical Imaging Technology
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研究論文
腹腔鏡下手術用超音波プローブの屈曲角検出を用いた内視鏡像への超音波画像重畳システム
小熊 諒中口 俊哉中村 亮一山口 匡川平 洋羽石 秀昭
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2014 年 32 巻 3 号 p. 203-211

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抄録
腹腔鏡下手術では,術中に血管や病変部など臓器内部の情報を取得するため,ポートから挿入可能な超音波プローブが使用される.しかし,別々のモニタに表示された腹腔鏡画像と超音波画像を同時に確認しなければならず,実空間と超音波画像の対応付けが困難である.そこで腹腔鏡画像に超音波画像をリアルタイムに重畳し,1画面の観察で画像間の対応付けを直感的に行うことが可能となるシステムを構築した.プローブ先端部は屈曲自由度を有しているため,腹腔鏡画像から屈曲角を検出する手法を用いて,腹腔鏡に対する先端部の位置姿勢情報を取得した.銅線を張ったファントムを用いたシステムの評価実験の結果,超音波画像の重畳位置精度は平均6.9 pixelとなった.また腹腔鏡下で行った動物実験では,プローブ先端部の屈曲角検出率は83.1%という結果を得た.
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© 2014 日本医用画像工学会
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