Medical Imaging Technology
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研究論文
T1緩和の影響を排除した高速照射磁場分布計測手法の開発
伊藤 公輔瀧澤 将宏高橋 哲彦
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2015 年 33 巻 3 号 p. 118-123

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抄録

高磁場MRIでは,照射RFパルスの生体内での波長が生体のサイズと同程度になる.このため,生体内で照射RFパルスの位相が変化し,照射RFパルスの空間的な分布(B1分布)が不均一になる.この問題を解決する手法の一つとしてRFシミングが用いられる.RFシミングでは,RF照射コイルの各チャンネルのB1分布の情報(以下B1 map)を用いる.B1 map計測では,T1緩和の影響を排除することが必要であり,従来法では撮像時間が長いという課題があった.そこで今回,プリパルスを用いた高速B1 map計測方法(multi Td法)を開発した.multi Td法では,プリパルス印加前後に取得した画像を使ってB1 mapを計算する.プリパルス印加前後の画像を連続的に取得することで,2チャンネル照射コイルの場合の撮像時間は5.5秒と高速となる.また,プリパルス印加前の画像を参照した計算により,T1緩和の影響が排除できるため,高精度なB1 mapが得られた.

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© 2015 日本医用画像工学会
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