Medical Imaging Technology
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33 巻, 3 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
特集/バイオイメージング
  • 横田 秀夫
    2015 年 33 巻 3 号 p. 75-76
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
  • 中野 明彦
    2015 年 33 巻 3 号 p. 77-83
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    光学顕微鏡技術は,現在著しい進化を遂げている.空間分解能を規定すると考えられていた回折限界を超える方法が次々に考案され,さらに時間分解能も向上して,生きた細胞(ライブセル)の中で起こっている分子レベルの減少を直接超解像で観察する(四次元イメージング)ことが可能になりつつある.最先端の細胞生物学の問題への応用の例をいくつか挙げながら,その威力を説明する.
  • 小林 徹也, バシャール カイルル, 舟橋 啓, 藤森 俊彦, 山縣 一夫
    2015 年 33 巻 3 号 p. 84-89
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    バイオイメージング技術の発展と普及とともに,顕微鏡イメージから生命システムの動態に関する情報を定量的に取得する方法としてバイオ画像解析技術は大きく注目されている.本稿では,イメージングデータへの画像解析の応用事例について概説するとともに,哺乳類着床前胚の発生動態と細胞系譜の再構成を目的とするわれわれの研究の進展について紹介する.
  • 堀田 一弘
    2015 年 33 巻 3 号 p. 90-96
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    本論文では細胞内画像から粒子を検出,追跡する方法について紹介する.粒子検出では,多数の教師付きデータがある場合の方法と少数の教師付きデータしかない場合の方法を紹介する.多数の教師データがある場合には機械学習を利用し,教師付きデータが少ない場合には粒子周辺の文脈情報を利用することにより精度を向上させた.また,粒子追跡ではSIFT特徴をもとにベイズの事後確率を用いた.この際,誤追跡の可能性を考えることにより,精度向上を図った.
  • 内田 誠一
    2015 年 33 巻 3 号 p. 97-104
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    バイオイメージ・インフォマティクスは,画像情報処理技術を駆使した生命現象の自動定量化や知識発見を目的としている.ただしバイオイメージの解析には,ノイズや低解像度といった撮像系に由来する問題や,半透明で境界が曖昧な物体や同じ見えをもつ物体が多数存在するケースなど,対象そのものに由来する問題が存在する.そこで,数理最適化に基づく画像情報処理技術の利用が考えられる.数理最適化法とは,さまざまに考えられる解の中で最もよいものに決定する方法であるため,より適切な解が得られると期待できる.一方,数理最適化も適切に使われなければ,現実的な時間内で解けないケースが発生する.本稿では,数理最適化の初学者を対象として,数理最適化とは何か,どのような問題が起こり,それをどう解決できるかを平易に説明する.その後,実際に数理最適化をバイオイメージ・インフォマティクスの課題に応用した結果について紹介する.
  • 朽名 夏麿
    2015 年 33 巻 3 号 p. 105-111
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    可視化技術や撮像法の発達にともない,生物画像の多様化と大規模化が進んでいる.その結果,研究現場で得られる画像データの次元やサイズは膨れ上がっており,画像解析における計算機支援のニーズは高まっている.しかし,生物画像の特色ともいえる多様性と多目的性ゆえ,画像の解析を多方面からサポートするソフトウェア環境の活用はいまだ不十分である.本総説では,細胞周期の分類を例に多量の生物画像群の自動的な分類を実現するために用いられているアプローチについて,教師なし学習による方法,教師付き学習による方法,そして能動学習による方法,の3つに分けて概説し,能動学習による分類手法として筆者らが開発しているCARTA(clustering-aided rapid training agent)法を紹介する.CARTAは専門家との対話的プロセスを通して特徴選抜とアノテーションを進め,多種多様な生物画像の中から分類対象となっている画像にあわせて分類器を生成するシステムである.CARTAによる細胞周期分類,細胞内の局在判定,MRIからの悪性腫瘍の推定の例を最後に概述する.
  • 森田 正彦, 吉澤 信, 井尻 敬, 俵 丈展, 西村 将臣, 趙 武魁, 黒木 一平, 舛本 現, 辻村 有紀, 姫野 龍太郎, 横田 秀 ...
    2015 年 33 巻 3 号 p. 112-117
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    CT,MRIやレーザー顕微鏡など,画像取得技術の向上と普及に伴い,取得した大規模な画像の管理・処理・解析のためのツールが生物学・医学分野で強く求められている.本稿では,既存の画像処理システムと理化学研究所での取り組みを,生物学研究とネットワークを介した利用の視点から紹介する.
研究論文
  • 伊藤 公輔, 瀧澤 将宏, 高橋 哲彦
    2015 年 33 巻 3 号 p. 118-123
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    高磁場MRIでは,照射RFパルスの生体内での波長が生体のサイズと同程度になる.このため,生体内で照射RFパルスの位相が変化し,照射RFパルスの空間的な分布(B1分布)が不均一になる.この問題を解決する手法の一つとしてRFシミングが用いられる.RFシミングでは,RF照射コイルの各チャンネルのB1分布の情報(以下B1 map)を用いる.B1 map計測では,T1緩和の影響を排除することが必要であり,従来法では撮像時間が長いという課題があった.そこで今回,プリパルスを用いた高速B1 map計測方法(multi Td法)を開発した.multi Td法では,プリパルス印加前後に取得した画像を使ってB1 mapを計算する.プリパルス印加前後の画像を連続的に取得することで,2チャンネル照射コイルの場合の撮像時間は5.5秒と高速となる.また,プリパルス印加前の画像を参照した計算により,T1緩和の影響が排除できるため,高精度なB1 mapが得られた.
  • 山下 慶子, 喜友名 朝春, 山口 雅浩
    2015 年 33 巻 3 号 p. 124-132
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    免疫染色を用いた病理診断において,Ki-67陽性率は良性・悪性の鑑別,悪性度や予後の推定などの目的で広く用いられている.免疫染色画像における細胞核を解析するシステムとして,whole slide image(WSI)の解析を人手を介することなく,自動で解析領域を選択し,画像パターンごとに検出条件設定を必要としない方法を提案する.提案手法を組み込んだ免疫染色画像計測システムを開発し,本システムによって算出されたKi-67陽性率は,目視カウントによる計測と相関が高く,解析法として有効であることが示された.
研究速報
  • 木田 智士, 増谷 佳孝, 中野 正寛, 今江 禄一, 中川 恵一, 芳賀 昭弘
    2015 年 33 巻 3 号 p. 133-141
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    本研究では,kilo-voltage cone beam computed tomography(kV CBCT)の画質改善に向けて,散乱補正と統計的逐次近似画像再構成法を組み合わせた逐次最適化散乱補正アルゴリズムを構築した.散乱補正においては,鉛製コリメータを用いた実験による散乱成分の測定と,Klein-Nishinaの散乱公式に基づく解析的な散乱シミュレーションを相補的に組み合わせることにより,簡便かつ高精度に二次元検出器上での散乱分布を推定する手法を提案した.画像再構成には,統計ノイズ抑制のために,統計的逐次近似画像再構成法(Convex法)を用いた.この画像再構成と散乱補正を繰り返し計算の枠組みの中に並列的に組み込んだ,逐次最適化散乱補正アルゴリズムを構築した.円柱水ファントム再構成画像の減衰係数値を解析することにより,本手法の妥当性を評価した.
講座
報告
日本医用画像工学会
訂正
編集後記
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