Medical Imaging Technology
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特集/バイオイメージング
数理最適化とバイオイメージ・インフォマティクス
内田 誠一
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2015 年 33 巻 3 号 p. 97-104

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抄録

バイオイメージ・インフォマティクスは,画像情報処理技術を駆使した生命現象の自動定量化や知識発見を目的としている.ただしバイオイメージの解析には,ノイズや低解像度といった撮像系に由来する問題や,半透明で境界が曖昧な物体や同じ見えをもつ物体が多数存在するケースなど,対象そのものに由来する問題が存在する.そこで,数理最適化に基づく画像情報処理技術の利用が考えられる.数理最適化法とは,さまざまに考えられる解の中で最もよいものに決定する方法であるため,より適切な解が得られると期待できる.一方,数理最適化も適切に使われなければ,現実的な時間内で解けないケースが発生する.本稿では,数理最適化の初学者を対象として,数理最適化とは何か,どのような問題が起こり,それをどう解決できるかを平易に説明する.その後,実際に数理最適化をバイオイメージ・インフォマティクスの課題に応用した結果について紹介する.

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© 2015 日本医用画像工学会
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