抄録
画像診断支援技術の研究開発を進める上で,画像データとさまざまな付帯情報が対応づいて整理統合された大規模なデータベースが重要となる.われわれは,肺結節を対象として,医用画像,画像所見,臨床情報等を統合した1240症例のデータベースを構築した.本データベースには,1)thin-sliceのCT画像データ,2)結節の位置情報,3)2名の専門医の合議によって付与された39項目の構造化された画像所見,4)確定診断名,5)38項目の臨床情報,6)専門医による診断根拠,が全症例において付与されている.本稿では,本データベースの詳細と構築における取り組みを紹介する.