Medical Imaging Technology
研究論文
人工症例画像のCAD開発への有効性検証と客観的評価基準としての活用の提案
安倍 和弥武尾 英哉黒木 嘉典永井 優一縄野 繁北坂 孝幸
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35 巻 (2017) 2 号 p. 110-120

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抄録

CADシステムの開発における症例画像の不足を補うことを目的に,病変の存在しない画像に腫瘍などの病変を埋め込み,人工的に症例画像を作成する取り組みが行われている.筆者らは,人工症例を含む学習データを用いて設計した判別器による検証から,肝腫瘍CADへの有用性の一例を示した.本研究では,さまざまなバリエーションの人工症例データベース(DB)を作成し,実運用を視野に入れ,CADの未知データへの判別性能向上が見込める最適な組み合わせ法や生成方法を提案する.サイズの大小やコントラストの濃淡をさまざまに変化させることにより,埋め込む病変を強調した人工症例を学習データとして作成,設計した判別器の未知データに対する性能から最適な学習データ構築法を検討し,その有効性を確認した.さらに本手法の汎化性を確認するために,他部位への応用として,乳がん腫瘤CADにも適用し,有効性があることを確認した.また,人工症例DBを各種CADの性能評価尺度として用いることも提案する.すなわち,標準的なサイズやコントラストの病変(腫瘍など)に対して,定量的に大きさや淡さを変えた場合の検出性能を比較することで客観性のある評価基準になり得ると考えられる.

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© 2017 日本医用画像工学会
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