Medical Imaging Technology
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特集/ VR(Virtual Reality)・AR(Augmented Reality)技術の最前線と医療応用
肝シミュレーション・ナビゲーション手術
大城 幸雄下田 貢鈴木 修司北原 格矢野 博明
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2019 年 37 巻 1 号 p. 28-34

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抄録

肝切除の術前3Dシミュレーションは,2012年に保険収載となって以来普及し,もはや必要不可欠なものになっている.最近の3D解析ワークステーションは,肝容量のボリュームメトリー,肝臓外科解剖の理解,門脈,肝静脈還流域の評価等が容易に可能で有用なため,肝臓手術の術前3Dシミュレーションに関する研究は国内外を問わず多数報告されている.われわれは,肝臓の形状変形を可能とする肝切除シミュレーションソフトウェア「Liversim」を独自に開発し,臨床,教育に役立てている.CT,MRIから生成した3D画像を活用して診断,解析が可能になり,術前の手術プランニングだけでなく術中にもシミュレーション画像をガイドとして参照することが可能になったが,カーナビゲーションのようなリアルタイムナビゲーションにはいまだ至っていない.われわれは,3D計測装置と手術シミュレーションを連動させた新規手術ナビシステムを研究,開発している.今回は肝シミュレーション手術の現状と最先端の技術開発について述べる.

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© 2019 日本医用画像工学会
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