Medical Imaging Technology
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特集/レディオミクスの臨床応用の可能性を探る
ディープラーニングレディオミクスを用いた肺がんの放射線治療の予後予測
角谷 倫之田中 祥平田邊 俊平
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2020 年 38 巻 1 号 p. 4-9

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抄録

近年,レディオミクスは放射線画像診断分野に加え,放射線治療分野においても積極的に研究が行われ始めている.レディオミクス手法には,大きく分けて2つの手法が存在する.一つは,人間が定義した計算式によって特徴量の計算を行う手法(handcrafted features)である.この手法では人間が定義した特徴量を使用するため,計算が“ブラックボックス化”しないという利点はある一方で,人間が特徴量を定義しなければならず,人間が気づいていない(数式化できていない)さらに優れた特徴量がある可能性もある.もう一つの手法はディープラーニングを用いた手法であり,(1)ローイメージを使って解析できるため,腫瘍のセグメンテーションが必要ない,(2)人間が定義していない特徴量を抽出できる可能性がある,という利点をもつ.この解説では,特に放射線治療の予後予測について2つの手法の違いを説明しながら詳しく解説する.

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© 2020 日本医用画像工学会
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