Medical Imaging Technology
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特集/多元計算解剖学の数理基礎
MRIと病理画像を用いた膵がん腫瘍の多重解像度モデル構築
本谷 秀堅
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2020 年 38 巻 3 号 p. 91-95

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抄録

本稿では,膵がん腫瘍のMRI画像と病理顕微鏡画像を統合し,多重解像度モデルを構築する試みを紹介する.MRI画像は,体内における腫瘍の位置や形状ならびに成長過程の観察に有用である.ただし,空間分解能は細胞レベルの構造を観察できるほどには高くない.一方,腫瘍の病理顕微鏡画像は,腫瘍内部の細胞レベルの微細な解剖構造の観察に有用であるが,侵襲的であり同一個体の経時変化の観察は困難であり,体内におけるマクロな三次元形態を観察するには不向きである.膵がん腫瘍の多重解像度モデルは,これらMRI画像と病理顕微鏡画像より構築されるモデルであり,MRIより取得できるマクロな量と,病理顕微鏡画像で取得できるミクロな量の相互の統計的な関係を表現するモデルである.ここではMRI画像と病理顕微鏡画像の位置合わせにより対応付けを行い,MRIの各ボクセルに対応しうる病理顕微鏡画像群を生成するモデルを構築する手法を主題に据えて紹介する.

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© 2020 日本医用画像工学会
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