Medical Imaging Technology
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特集/医学応用に向けたコンプトンカメラ/コンプトンイメージングシステム開発
群馬大学におけるコンプトンカメラの研究開発
酒井 真理
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2021 年 39 巻 5 号 p. 211-216

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抄録

群馬大学では,宇宙航空研究開発機構(Japan Aerospace Exploration Agency; JAXA)と量子科学技術研究開発機構(National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology; QST)高崎量子応用研究所との共同研究で医療用コンプトンカメラの開発を進めてきた.群馬大学のコンプトンカメラは散乱体と吸収体にSi とCdTe の半導体検出器を用いており,高いエネルギー分解能と高い空間分解能を有している.特に低エネルギーの𝛾線測定に適しており,核医学診断分野で最も広く利用されている99mTc のイメージングも可能である.これまでさまざまな実験を行い,臨床試験にも成功した.また,群馬大学では重粒子線治療を行っていることから,重粒子線の飛程測定に関する研究も行っている.本稿ではこれまでの研究成果を紹介するとともに,そこから得られた研究課題についても言及する.

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© 2021 日本医用画像工学会
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