2022 年 40 巻 1 号 p. 20-25
本稿では,マクロとミクロを結ぶメゾスコピックの観点から,マイクロCTの紹介と,マイクロCT画像を用いたメゾスコピック領域における解剖学的構造の認識などについて紹介する.加えて,マイクロCT画像を用いたマクロCT画像の超解像化について触れる.マイクロCTを用いれば,細胞レベルでの解剖学的構造とマクロレベルでの解剖学的構造の中間である,メゾスコピック領域の解剖学的構造を撮像することが可能となる.マイクロCTによるメゾスコピック領域での解剖学的構造のイメージングとその前後の領域におけるイメージングとの統合によって,解剖学的構造のスケールシームレスな解析が可能となり,新たな学術分野の展開が期待される.