2022 年 40 巻 3 号 p. 144-147
第2回では,X線暗視野法(X-ray Dark-Field Imaging; XDFI)で得られた屈折コントラスト像から屈折コントラストCTを再構成する手法について解説する.屈折コントラスト像は被写体を伝搬するX線の屈折角を明るさとして表現したものであるが,屈折コントラストCTは被写体の屈折率分布を表現する. 一般的にCTを得るには投影として被写体の線積分が必要であり,屈折率の分布を再構成するには,屈折角を屈折率分布の線積分に変換する必要がある.この講座では,過去に得られた屈折角と線積分の関係を表現する3つの投影方程式を紹介し,それぞれのCT再構成法について解説する.