2026 年 44 巻 1 号 p. 36-44
SPECT(single photon emission computed tomography)において,off-set収集は投影数が少なくても良好な画像が得られる収集法であるが,検出器を不等間隔に配置する特別な機構が必要であるため臨床への応用は難しい.そこで本研究では,特別な機構を必要としない3 検出器SPECT装置における新たな収集法を提案し,その有用性について検討した.提案法はステップ角を一部変更することで対向データを収集せず,サンプリングする角度が等間隔になるように収集する方法である.散乱,減弱およびコリメーター開口を考慮したモンテカルロシミュレーションにより投影データを取得した後,ML-EM(maximum likelihood-expectation maximization)法により再構成した.FWHM(full width at half maximum)はどの収集法においても大きな差はみられなかったが,NRMSE(normalized root mean square error)では24投影未満の偶数投影数の場合に提案法が最良値を示した.提案法は360°バランスよく投影データを収集することで再構成画像のひずみを回避し,効率的に投影データを収集することで総投影数が少ない場合において精度の高い再構成画像を得ることができた.