メルコ管理会計研究
Online ISSN : 2189-2776
Print ISSN : 1882-7225
ISSN-L : 1882-7225
研究論文
負数の正数化
会計記帳のレトリック
藤田 昌也
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 11 巻 2 号 p. 63-71

詳細
抄録

会計の記帳においては,控除という演算における減数という意味ではなくて,資産にたいして負数,利益に対して損失というように,経済活動上計算結果が負数になる場合が必ずあり,負数は不可欠な要素である。しかし実際上は負数が使われていることは,簿記生成の時期から今日までない。それは負数という目に見えないもの,存在しないものを,目に見える正数に喩えて認識しているからである。これを認識の知恵としてのレトリックとして理解し,さらに近代の会計観がこのレトリックの上に成り立っていることを示した。

著者関連情報
© 2019 公益財団法人 メルコ学術振興財団
前の記事 次の記事
feedback
Top