土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.33
局部座屈を考慮した鋼管杭のM-φ関係について
塩崎 禎郎大矢 陽介小濱 英司川端 雄一郎
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_372-I_377

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抄録
 鋼管杭式桟橋のレベル2地震動に対する耐震性能照査では,全塑性モーメントを折れ点とするバイリニア型のM-φ関係が用いられ,全塑性モーメントへの到達の有無を照査することが多い.ところが,近年の経済設計で多用されるようになった大径厚比の鋼管杭は,軸力作用下では全塑性モーメントに到達する前に局部座屈が発生して耐力低下が起こるため,危険な設計となっている懸念がある.一方,小径厚比の鋼管杭は,降伏後にも緩やかな耐力上昇が続き,変形に対して粘り強さがあるが,上述のM-φ関係ではこの効果を評価することができない.そこで,軸力作用下における,径厚比の違いを考慮した鋼管杭の耐力・変形特性を,シェル要素を用いた三次元FEM解析で定式化を試みた.
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© 2017 公益社団法人 土木学会
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