2013 年 6 巻 1+2 号 p. 25-35
本論文は,部品標準化運用によるコスト低減研究に向けて,制度論的パースペクティブの概念をもちいて,その研究の方向性を検討するものである。はじめに,先行研究としてBurns and Scapens(2000)における制度論的パースペクティブの3つの概念である,制度,ルール,ルーティンの定義と,制度化プロセス図について確認をおこなう。つぎに,製品開発における部品標準化についてのべ,制度化プロセス図に部品標準化運用をあてはめる。その結果から,管理会計チェンジの視点による部品標準化運用を考察し,部品標準化運用によるコスト低減研究の方向性の検討をおこなう。