マテリアルライフ学会誌
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ポリウレタンの燃焼性と熱分解
石川 朝之宮原 康弘渡邉 佑典上野 智永水野 孝志郎武田 邦彦
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2008 年 20 巻 2 号 p. 82-89

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抄録

ポリウレタン(PU)の燃焼性と熱分解特性について他の高分子材料との比較を中心として検討を行った.燃焼性については従来行われている垂直燃焼実験と熱流束測定の他に着火性および著者らが開発した装置を使用した垂直燃焼実験時の燃焼速度についても測定を行った.燃焼測定の結果,垂直燃焼実験においては, PUは着火時間については他の高分子材料に比べて早いものの,すぐに火種ごとドリップするために燃焼時間は短く,それに伴って総発熱量も低かった.熱流束測定では,溶融した試料が更に二次的に分解してガスとなって,燃焼に寄与するために発熱量が高くなった.着火の観点では, PUはポリプロピレン(PP)より若干着火しにくい材料ではあるものの,着火しやすい材料の部類に入ることが示唆された.熱分解ではPUは重量減少温度が他の高分子材料に比べて100℃以上低く,分解生成物も原料であるジフェニルメタンジイソシアネー卜(MDI)が多く,その他としてエーテルおよびエステル由来の生成物の生成が見られた.

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© 2008 マテリアルライフ学会
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