マテリアルライフ学会誌
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解説
ナノフォーカスX線検査装置の原理と応用事例
齋藤 泰
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2009 年 21 巻 1 号 p. 1-4

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抄録

X線検査装置は,現在,主に電気,電子デバイスの非破壊検査や複合材料・多孔体の微細な構造を観察するなどの用途で実用化されている.X線検査装置で最も重要なのは高い分解能である.(株)東研では世界最高分解能40nmのX線検査装置の開発に成功した.この分解能は,電子源やX線検出器の改良,磁界重畳型電子銃の採用により実現した.一方で観察対象物の微細化や軽元素材料に伴って吸収コントラストが得られにくくなる傾向にある.この問題を解決すべく長波長X線を利用する方向でコントラストの改善と分解能の更なる改良を進めている.現状を報告すると共に今後の戦略について述べる.

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© 2009 マテリアルライフ学会
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