2015 年 27 巻 1 号 p. 17-22
メチルトリメトキシシランの加水分解と縮合反応により得られる有機無機ハイブリッドコーティング膜を作製し,コーティング膜の物性と耐摩耗性における焼成温度の影響について調べた.コーティング膜の鉛筆硬度,水の接触角及びテープ剥離荷重は80,150,200,250°Cの各焼成温度においてほぼ同じ値となったが,耐摩耗性については焼成温度が高いほど良好な結果となった.ATR-FTIRにてコーティング膜表面を分析した結果,焼成温度を上昇させるとコーティング膜表面のSi-OHが減少し,Si-CH3が増加することがわかった.