抄録
屋外用電気絶縁材料としての実用化を目的として, グリシジルエステル型エポキシモールド材料について, 強エネルギーキセノンウェザーメータ試験を5000時間, 屋外暴露試験を2年間実施した・また劣化の程度を評価するために, 表面侵食深さ, 光沢度, 表面粗さ, 接触角の測定およびSEMによる形態観察を行った.この結果, グリシジルエステル型は一般的なエピビス型エポキシと比較して耐候性が非常に優れていることを確認した.耐トラッキング性, 耐アーク性などの電気的特性は, 試料間の差が見出せなかった.またキセノンと屋外暴露の光エネルギーを比較・換算し, 強エネルギーキセノンの412時間が屋外暴露の1年に相当することを見出した。実際に光沢度や表面粗さなどでは強エネルギーキセノン500時間および1000時間と, 屋外暴露1年および2年のデータが比較的よく一致した.しかし, 侵食深さや接触角は一致せず, 今後の検討課題となった.