2026 年 37 巻 1 号 p. 42-50
呼吸リハビリテーションのエビデンスが最も蓄積されているのは慢性閉塞性肺疾患であり,呼吸器外科疾患におけるエビデンスレベルも整いつつあるがその普及に向けてさらなる検討が必要である。難治性膿胸に対し胸壁開窓術(OWT)を施行した症例における術後呼吸リハが,重点的に行ったコンディショニングが呼吸困難感とそれに伴う入眠難に改善をもたらし,さらにコンディショニングの継続により運動療法の強化が実現できた。個別的に設定した負荷量での運動療法を継続した結果,身体機能の改善および身体活動の維持に寄与し,術後3か月の時点で屋外への外出が可能になった。多大な身体的負担を伴うOWTにおいて呼吸リハビリテーションの効果が良好に発揮され,呼吸器外科疾患に対しても呼吸リハビリテーションは有効な治療戦略である可能性を示唆する結果となった。