抄録
空気試料中のハロゲン化炭化水素を、あらかじめ低温で濃縮したのち、ガスクロマトグラフ・四重極質量分析計 (GC-QMS) を用いて分析する方法を述べる。100mlの空気試料をガラス球にとり、ヘリウム気流を用い、液体窒素温度に冷却した1.7mlのトラップに、ハロゲン化炭化水素を凍結捕集する。この濃縮試料をGCカラムに、ヘリウム気流を用いて移し、F-11とF-12を、電子衝撃モードによってイオン化したのちGC-QMSにより定量した。この方法の回収率は100%で再現性もよく、濃縮系をとりつけるだけで簡便に分析を行えることがわかった。