抄録
1974年から1980年までの、東京および筑波における239+240Pu降下量の研究結果をまとめた。核実験開始以来1980年末までのプルトニウム全降下量は約1.2mCi/km2となる。239+240Pu/90Sr比は、全蓄積量比で1.6%であることがわかった。太平洋側と日本海側との降下量の差をくらべるため、1963年と1964年の東京と秋田のプルトニウム降下量の比較を行ない、秋田が東京にくらべ約2倍の降下量を示すことがわかった。1980年4月より、新しいStationに移ったため、データの継続性を明らかにするために、東京と筑波の降下量を比較し、よい一致を示すことがわかった。したがって、新らしいStationのデータはそのまま現在までの測定値につづけられることを明らかにできた。日本における地表大気中のプルトニウム平均濃度および、プルトニウム同位体の全降下量の推定値についても報告する。