雲核測定用として、以前に試作した熱拡散型チャンバー (成瀬, 1978) に散乱光方式とタイマー機構を加えて自動化を行った。雲核濃度は、カメラ窓の反対側に光電子増倍管を取り付けて、雲粒の散乱光を記録した。この散乱光のピーク値は、写真計数によって検定曲線を作り、雲核濃度に換算した。更に、この装置を精度よく使用するために、過飽和度の最低限界と最大濃度について実験的に調べた。
この装置を用いて、つくばの気象研究所において、雲核の測定を行った。時間ごとの測定値から、雲核スペクトルの季節変化、雲核濃度とエイトケン粒子濃度や大粒子濃度との関係および気象との関係について調べた。
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