日本菌学会大会講演要旨集
日本菌学会第53回大会
セッションID: B18
会議情報

ルリホコリ属(変形菌綱,ムラサキホコリ目)の形態分類学的研究
*矢島 由佳近藤 則夫
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
ルリホコリ属(変形菌綱,ムラサキホコリ目)の形態分類学的研究 *矢島由佳・近藤則夫(北大院農) Morphological study of the genus Lamproderma (Stemonitales, Myxomycetes),by *Y. Yajima, N. Kondo(Grad. Sch. of Agr., Hokkaido Univ.)  ルリホコリ属Lamproderma Rostaf.は,変形菌綱ムラサキホコリ目ムラサキホコリ科の1属である.近年のルリホコリ属6種を含む分子系統解析の結果は,本属が多系統群である可能性を示している.西欧の研究グループが中心となり,野外調査と分類学的再検討も進められており,本属として記載された131分類群は,現時点で44種にまとめられている.我々は,これまで日本産ルリホコリ属について分類学的再検討を行ってきたが,未知の種や複数の系統,あるいは異名とすべき種が存在する可能性から,さらに詳細な形態学的知見に基づく検討が必要であると考えている.  本研究では,日本産ルリホコリ属子実体の光学・走査型電子顕微鏡観察を行った.その結果,日本産ルリホコリ属は,子嚢壁の裂開方法により,2グループに分けられた.それらのグループ間には,胞子,子嚢壁,細毛体,軸柱,柄の形態にも差異が認められた.さらに,それぞれのグループでは,子実体形成を行う環境が異なっていた.本研究で新たに検討したルリホコリ属子実体の微細構造の差異は,変形体から子実体・胞子を形成する際の排水機構の違いに関係があると考えられた.
著者関連情報
© 2009 日本菌学会
前の記事 次の記事
feedback
Top