アンサンブル
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エネルギー表示法を応用した創薬向け高速蛋白質-低分子結合自由エネルギー計算法
谷村 隆次
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2017 年 19 巻 4 号 p. 230-237

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抄録

創薬現場においては,最も重要な指標の一つである標的蛋白質への結合親和性,すなわち低分子―蛋白質結合自由エネルギーをより高精度かつ高速に計算できる方法が切望されている.そこで,高精度かつ高速な「溶媒和」自由エネルギー計算法として知られているエネルギー表示法(Energy Representation 以下ER 法)を,「結合」自由エネルギー計算に応用した計算法Fragment ER 法を筆者及びその共同研究者とで考案したので,本計算法について,これまで結合自由エネルギー計算によく利用されている自由エネルギー摂動法(Free Energy Perturbation, FEP 法)に代表されるアルケミカル変換法と比較しながら,その概要について紹介する.

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© 2017 分子シミュレーション研究会
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