アンサンブル
Online ISSN : 1884-5088
Print ISSN : 1884-6750
ISSN-L : 1884-6750
最近の研究から
電位依存性カリウムチャネルKv1.2の変異体における不活性化の分子機構の解析
近藤 寛子吉田 紀生城田 松之
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 21 巻 4 号 p. 283-289

詳細
抄録

電位依存性カリウムチャネルは細胞膜の脱分極により活性化されカリウムイオンを選択的に透過する.C型不活性化はチャネルの不活性化機構の1種であり,脱分極状態が続くことにより引き起こされるが,その分子機構はわかっていない.そこで,脱分極直後にC型不活性化が起こるためにイオン透過が殆ど見られないKv1.2のW366F変異体を対象とし,分子動力学(MD)シミュレーションにより電場中での動態を解析した.本稿では,MDシミュレーションおよび3D-RISM理論による解析結果から電位依存的な不活性化の機構を考察する.

著者関連情報
© 2019 分子シミュレーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top