2019 年 21 巻 4 号 p. 290-293
生体分子の統計的振る舞いを数値的に解き明かすために,反応座標に沿った自由エネルギー変化である,平均力ポテンシャルを計算することは重要である.本研究では,アンブレラ積分法を拡張することでそれを自動的に行える手法を開発した.まず,自動でアンブレラサンプリングする手法を開発した.さらに超球面探索法と組み合わせることで,自由エネルギー反応経路ネットワークを計算する手法を開発した.この手法によって,高次元の複雑な自由エネルギー反応経路ネットワークを計算することが可能となった.