アンサンブル
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特集「企業研究とのインタープレイ」
エッジ拡張型並列カスケード選択分子動力学法(eePaCS-MD)を用 いたタンパク質の動的構造探索
鷹羽 健一郎
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2021 年 23 巻 4 号 p. 276-282

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抄録

タンパク質の構造変化は分子機能と密接に関係し,これらダイナミクスを調べることは学術的にも産業的 にも意義が大きい.本研究では,並列に独立な短い MD を繰り返すことで,外部摂動に頼ることなく,タン パク質の特定の構造変化を効率的に誘起するエッジ拡張型並列カスケード選択分子動力学(eePaCS-MD)法を 開発した.eePaCS-MD は Markov State Model と組み合わせることで,自由エネルギー地形を効率的に計算す ることができ,accelerated MD と組み合わせることで,サンプリング効率の向上が期待される.これら手法に よって,タンパク質の構造変化を効率的に探索できるようになった.

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© 2021 分子シミュレーション学会
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